開発者と開発のきっかけ

はじめましてK.Nと申します。何年も前に中小企業診断士の資格を取ったのですが、コンサルはもちろん、それに類するような仕事に就いたことは一度もなく、フリーのエンジニアとしてシステム開発で日々の糧を得ております。

1年ほど前、飲食業・サービス業を中心にコンサルティングを行っている知人と話す機会があり、その際にこれら業種で起業に失敗したケースのうち立地の選択ミス、具体的には「若い女性向けカフェを高齢者世帯が多い地域で開業」「単身者が多く住むエリアで学習塾を開業」のようなケースがかなり多いことを聞きました。

これらは、5年1回実施される国勢調査の結果を調べれば簡単にわかることで、データはe-Statという政府統計をまとめたサイトから誰でも無償でダウンロードすることができます。 さらに、同じく政府が運営しているjSTAT MAPというサイトに至っては、地図上でポイントを指定して周辺の人口データを確認することができます。

「これらを使えば簡単にわかるのになぜ調べた上で物件探ししないのですか?」との疑問を投げたところ、知人から次のような答えが返ってきました。

  1. e-Statのデータはエクセル形式であり、知識・技術の無い一般の人が簡単に見ることはできない。
  2. 地図と連動したjSTAT MAPは対象地点を指定する必要があることから、候補地のリストアップに手間が掛かりすぎ実用的でない。
  3. 新規開業の店は小規模店が殆どであり、そういった店はエリアの集客力が不可欠。しかしこれらのサイトでは集客力を予測するハフ分析に対応していない。

「ならば自分で作ってみるか」と思い立ち、その後、開発に着手しました。地理情報系やデータ分析システムの開発経験が有り、(一応診断士なので)商圏分析の概要は知っていたので、半年程度で完成させるつもりだったのですが、本業が多忙になり1年かかってしまいました。

今のところ収益化は考えていません(というか思いつかない...)。また、主要コンテンツが「国勢調査」「経済センサス」「国土地理院地図」という広く国民に無料で提供されているもので成り立っていること、有料サービスは高機能のものが数多あることから、現在実装されている機能については将来的にも無料の予定です。

また、新規開業を検討されている方向けに開発していますが、既に開業されている方、コンサルタント、研究者、学生の方などどなたがご利用いただいても構いません。寧ろ、多くの方に利用いただけることは開発者冥利に尽きます。

最後に、本業が多忙のため返信を出すことは難しいのですが、サイトやデータに不具合があった場合、お問い合わせから連絡いただけると助かります。